スケベエルフさん、現代へようこそ!
~「ようこそ! スケベエルフの森へ」スピンオフ 巨乳で一途なエルフたちといちゃらぶする短編集~
2018年11月9日
ぷちぱら文庫
著:和知まどか
画:葵渚
原作:ルネ
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デルヴァ・前編


「じゃ……じゃあ、この綺麗な人でお願いします」

 もちろん全員「超」がつくほどの美人揃いなんだけど、与えられた写真の中でただひとり……気の強そうな眼差しでこちらを睨みつけている鎧姿の美女を選んだ。

「なぬぅっ!? よ、よりにもよってデルヴァ・ケレブリアンを選ぶとは……!」
「……へえ。デルヴァって名前なんですね。この褐色美女エルフさんは」

 改めてまじまじと、デルヴァ・ケレブリアンの写真を眺めていると、急にこちらに駆け寄ってきたノルに思いっきり向こう脛を蹴りつけられてしまった。

「何すんだ、いた……。いや、痛くないな」

 体重の軽い、ちびっこ大長老のノルのキック程度では痺れのひとつも起こらない。
 俺がダメージを受けていないことを知ると、ノルはぴょんぴょん跳ねて精いっぱい威嚇しはじめる。

「こやつをエルフだなどと二度と言うでない! こやつはダークエルフっ! エルフではない!」
「そんなの見分けつかないってば。耳が長くて尖ってて、人間よりも遥かに美形なのがエルフなら……デルヴァさんだってエルフじゃないか」
「ちっがーーーう! ダークエルフは地下の国に棲む昏き者どもで、わらわ達エルフは日の光に照らされ自然を愛でる賢き者! 全然ぜんぜんちがーうのじゃー!」
「それは自分達をちょっと良く言いすぎなんじゃ……。とにかく、それを聞いて俺はますますデルヴァさんに興味が出てきた」
「な、なにゆえっ」
「人ともエルフとも違う、ダークエルフ……。一度この目で見てみたいっていうのと……あとは、その。電撃的なひと目惚れというか……」
「筋肉ダルマのダークエルフが良いならエルダ! こちらのエルダでもいいじゃろに!」
 さっと差し出された写真には、見るからに健康優良児で大斧を担いだ勇ましいダークエルフが映っている。

「……この子も可愛いけど、まずはデルヴァさんで」
「くぅうううぬうううううううう! そやつだけは選んでほしくなかったのじゃ! デルヴァとわらわはこの世界始まって以来の天敵、まさに犬猿の仲という間柄なのじゃよ!」
「こっちの世界でも犬猿の仲って表現するんだなあ……デルヴァさんで」
「いーやーじゃー」
「デルヴァさんで」

 地団太を踏んで嫌がった後、ノルは俺の意見が変わらないことにショックを受けたらしく、その場にへなへなとしゃがみこんでしまった。
 そして、小さな手で土を集めるとそれをこちらの脚にビシャッと投げつけてくる。

「もうよい! わかった、ではおぬしが自分自身でその願いをデルヴァに伝えよ! わらわはいっさいっ……支援せぬゆえ自己責任! さっさと済ませてまたここに戻ってこい!」
「と、言われても俺は地下の国の場所がわからないんだけど」
「む、む、む、むきー! わかったわかった! 本当におぬしはわらわがいなければ何もできぬ大長老大好きっ子じゃな!」

 ……散々反対していたくせに、頼られると誰よりもやる気を出してしまうのがノルの長老ゆえの性格なのだろう。
 彼女曰く、化け物の跋扈し穢れたダークエルフがはびこっているという地下の国『アンダーダーク』への地図をもらい、ついでに食料とマジックアイテムと酒と水と……数えきれないほどの荷物を与えられて旅に出て約半日。

「この洞穴を通ればそこが地下に通じておる。デルヴァに話は通してあるゆえ、あちらでせいぜい大歓迎を受けるのじゃな! ふん!」

 結局、国境までついてきたノルにぽか、ぽか、と軽く2回、腕を叩かれた。

「ダークエルフを選ぶとは……っ、この浮気モノ~! 一生恨むぞ~! エルフの一生はながーいのじゃぞー!」
(もしかして自分を選んで欲しかったんだろうか……)

 涙ぐんでベソベソしているノルの頭を撫で、大きく手を振る彼女に見送られつつ地下への道を進む。
 真っ暗で見通しのきかない洞穴を魔法のランプで照らし、数分歩いているとコツ、と硬い岩の地面を何かが叩く音がした。

「……そこにいるのは救世主か?」
「……!」

 なんでだろう、初めて聞いた声なのにそれがあの写真の美女ダークエルフ……デルヴァさんのものだと瞬時に俺は察していた。

「デルヴァ……さんですか?」
「ほう。わかるのか……あの小賢しい、エルフの大長老にでも聞いたのか?」

 どこまでも鋭く、低く地底から響く声。
 その凛々しい声色と、おそらくは彼女のヒールがたてた力強い靴音とに俺は強烈な色気を感じて昂った。

「い、いえ……。理由はわからないんですけど、ピンと来たというか……。むしろ、この声の持ち主がデルヴァさんだったらいいな、と勝手に思ってしまっただけです」
「っ……。で、出会ってそうそう世辞とは……ヒトとはずいぶん軟派な生き物のようだな」
「あれ……? 照れてるんですか?」
「う、うるさい。誰がだ! このデルヴァ・ケレブリアン……。アンダーダーク最強の女将軍が、ヒトの……お前ごときの言葉に心を揺らすものか!」
「でも、声震えてますよ」
「……んっ……!? ……こ、ここからは道が悪い。城に案内するからついてこい……!」

 灯りが不充分なせいで、デルヴァさんの表情はほとんど俺には見えていない。
 それなのに、慌てて顔をそらしてこちらに背を向け、歩き出す姿はいかにも無骨で不器用で、男に免疫のない女性そのもので……なんだか胸がドキドキしてきた。

(か、からかいたい……。さすがにそんなことしたら殺されるか……?)

 一歩進むごとにガシャン、ガシャン、と鳴る肩の鎧。
 それをよく見ようとしてランプをデルヴァさんに近づけると、彼女の背中が大きく空いていてほとんど素肌を剥き出しにしているのに気づいた。

(え……! お、思ったよりセクシーな格好してるんだな……!?)

 もっと下はどうなっているんだろう、と光を下げるとぷるん! と引き締まったお尻が暗闇の中に浮かびあがった。
 どうやらデルヴァさんは動きやすさを重視して、無駄な装飾や布地を身に纏うことはせず……ってそれだけじゃとても説明のつかない際どいTバックを穿いていた。

(鍛え抜かれた美尻だ……。え? これ、前から見たらすごい格好なんじゃないか?)

 両肩、両腕、そしてすらりと伸びた脚を銀の鎧で覆っている物々しさから、きっと厳重に着こんでいるんだろうと想像していたけれど、……露出度が高すぎる。

(後ろからは胸はよく見えない……けど下半身は細い黒の紐で隠してるだけなのか。エロ水着みたいなキツいハイレグに、アナルしか隠せてないこのTバック……凄いな)
「……そんなにダークエルフのこの褐色の肌が気になるか?」

 気が付けば、洞窟の出口でデルヴァさんがこちらを睨みつけていた。

「へ? は、肌?」
「……違うのか。ならば、一体何を見ていた」

 振り返り仁王立ちになって腰に手をあてるデルヴァさんを見て、俺は今日一番の驚きを感じた。

(……む、胸も半分見えてる……!)

 首元から鎖骨、そして胸元と大きく布地をくりぬいた過激な衣装……乳房の外側、そしてかろうじて乳頭を隠しているだけの服装は俺を興奮させるのには充分すぎた。

「う、ううう……!」

 急に勃起して、中腰になってしまった俺の肩を掴み、デルヴァは言い放つ。

「やはりお前もダークエルフを蔑んでいるのか? であれば許さんぞ!」
「ち、違います、違うんです、これは……!」
(デルヴァさんの良い匂いがして、の、脳がやられる……!)
「はっきりと物を言え! 理由によってはここでお前を……!」

 雄々しく俺を揺さぶり、さらに接近してきた彼女の芳香、そして俺の顔のすぐ傍に近づいたピンク色の艶めいた唇……。
 それだけじゃない、激昂した女将軍は無防備にも俺の胸板に己の巨大な乳房を乗せたままナメられないように、馬鹿にされないように、と憤っている。

(重い……! なんだこの胸! ずしって来たぞ、どんだけミッチリ詰まってるんだ!)
「答えろ! 貴様ぁ……!」

 鎧のどこからか、短いナイフを取り出し俺の首筋にあてる。
 ドスをきかせてこちらの顔をのぞきこむ彼女の、顔立ちはやはり美しくて……その目に宿る強烈な怒りですら、炎ですら、もっと見つめていたくなる。

「デ、デルヴァさんがあんまり可愛くて! チンポが暴走しているだけです!」
「か、かわいっ……? ち、ちん……ぽ?」
「お、男は……! こんな綺麗で可愛くてセクシーで巨乳で美尻なダークエルフを見たら自然にこうなってしまうんです!」
「ん、んなっ……えっ? ぁ……! あ……あ、ぁ……あ……?」

 ここです、ここ、と俺が指し示した股間の盛り上がり。
 ゆっくりと視線を落として、隆起するペニスの存在を発見したデルヴァはいきなり後ろに飛びすさった。
 そして、耳を最大限真上にビンッと立てて、警戒のような……羞恥のような、喜びのような、恐れのような、複雑な表情でしばらくそのまま突っ立っていた。

「子作りの相手に最初に指名するくらいなんですから。こ、好みだったんです。デルヴァさんが」
「わ、私……が?」
「迷惑でしたか? 誰でも選んでいいって言われたので……どうせだったら一番いいなと思ったデルヴァさんと……したかったんですけど」
「あっ……。そ、そう、か。あ……う、嬉しく、お、思う。思っている。だが、そんなことを言われた経験がないから……ど、どう喜んでいいのかわからない……」

 急にしおらしく、赤面して黙り込む女将軍。
 彼女はもごもごと口の中で何かを呟いてから、恥ずかしそうに俺をチラチラ見た。

「つ、強くあろうとしてきた私が……。こ、こういう時にどういう顔をしていいのか……そ、その、貴様は……。ん……、お、お前。救世主は本当に思っているのか? 私としたいと」
「はい」
「ッ……、う、うぁ……。わ……わかった。すまない。つい襲いかかってしまった。野蛮なエルフと軽蔑しただろう」
「そんなことありませんから!」
「…………か、かわ、可愛い……。可愛い、と言ってくれるのか……」

 ギラギラと、ランプの光を反射して輝くナイフの刃を掴み、安全な柄の方を俺に差し出すと女将軍は小さな声で囁いた。
 自分でも、どうしていいかわからないウブな様子で……。

「その……これをお前に預けておく。さっき襲ってしまった詫びだ。もし私が気に食わないようであれば、いつでもこれで私をどうしてくれてもかまわない」
「い、いりませんよ! そんなの!」
「これは私の心の問題なのだ。わざわざ天上世界、アルフヘルムからアンダーダークに足を踏み入れてくれた人間……。それだけでも客人として扱うべき相手だというのに、数いるエルフではなく、ダークエルフの私を選んでくれた相手に、無礼を働いたことへのケジメだ」

 切羽詰った表情で唇を強く噛んでからデルヴァは深々と頭を下げた。
 そして、まだ勃起しっぱなしの俺の目の前で、ばるん、ぶるん、と胸を暴れさせつつ姿勢よく前を向く。

「……私も初めてのことなのでな。はじめは抵抗するかもしれない。だが、何度かしているうちに……回数を重ねるごとに、す、少しは、素直に……なれるかもしれない。だから……面倒とは思うが、た、試してもらっていいだろうか?」
「試す?」
「わ、私はダークエルフのために。種族を守るために貴様に抱かれる。どんなに酷くしてもいい。具合が悪ければ殺してもいい。だから……だ、抱いて、くれ」
「……俺なんかに緊張しなくていいですよ」

 格好をつけたいところだったけれど、やっぱりペニスはギンギンでうまく歩けない。
 けれど俺はヨロヨロとデルヴァさんに近づくと、彼女の手からナイフを受け取った。

「了承してくれるのか? 救世主!」
「はい、こっちも望むところなので。あと……ひとつだけお願いがあります」
「な、なんだ。なんでも叶えよう。物資の乏しいアンダーダークにできる限りのことでなら、だが……」
「デルヴァさんの好きな果物を教えてください」
「くだ……もの?」
「後で一緒に食べましょう。このナイフは、その時にしか使いません。だから……はは、できればデルヴァさんも俺を信用して、襲わないでくれると嬉しいです」
(また勃起してしまうから……! だって信じられないくらいいい匂いするし……!)

 下品な言葉を飲みこんで、ニヤ……となんとか笑顔を作る。
 すると、俺の欲望まみれの台詞に、デルヴァさんの金の瞳が見開かれた。

「……なるほど。この世界に呼ばれた救世主というのは……お前でなければいけなかったのだな。その理由が、少しわかった」
(え? 性欲が強いからか?)
「……お前が、アンダーダークを選んでくれて……良かった。礼を言う」

 ほんの少しだけ……柔らかくデルヴァさんが微笑んだ。
 それだけで、股間にビリビリッ! と興奮が走り海綿体が爆発しそうになる。

「あぐぅううっ!?」
「な、なんだ? どうしたのだ、救世主!」
「チンコが……チンコが……! あ、ああ! いいです! 近づかないでください! デルヴァさんは股間に悪すぎます! 俺っ、今のにっこりだけで射精するかと思いましたよ!」
「そ……それは褒め言葉なのか? あまり口説くな。……本気になってしまう」
「んぐぁあああああああ!」
(少し出てしまった……)

 ぴゅるっ、とズボンの裏に迸った精液をごまかそうとすると、デルヴァさんはフッと笑って今度は優しく俺の手を握り、自分の方へと引き寄せた。

「仕方のないやつだ。こっちに来い」
「す、すみません。今あまり遠くには行けなくて……!」
「だからだ。洞窟を出た場所に身をひそめられる場所がある。そこで……、それを……。そのいきり勃った、苦しそうなモノを鎮めてやる。それならば問題ないだろう?」

 手に負えない駄々っ子の子どもを見るような、甘くふんわりとした表情でデルヴァさんは俺を小さな花が咲く狭い草むらに招いてくれた。

「ここはアルフヘルムが昼であっても、夜のように暗いだろう。ジメジメと湿っていて……ずっと好きになれなかった。だが、お前となら……好きになれるかもしれない」
「そ……そ、そんなこと言われたら俺は……もう!」
「な、何をする!?」

 ハァハァと息を荒らげつつ、デルヴァさんにしがみつき、そのまま二人で地面になだれこむ。
 すると四つん這いの格好になった女将軍は、乙女のような潤んだ瞳でこちらを軽く叱ってきた。

「ん……っ、こ、こら……! いきなりこの私を押し倒すとは……まるで野獣だな?」
「……で、デルヴァさん……! デルヴァさん、デルヴァさんんっ……!」
「デルヴァ、でいい。その代わり……お前の名を教えてくれないか」
「俺ですか? 俺は祐一です」
「ユウイチ……。言い慣れぬ響きだな。さすがは異世界の救世主といったところか。私達の世界にはない面妖な語感だが……き、嫌いでは……ない。むしろ好ましい」
「ああああ、言うことやること全部可愛いなあ! デルヴァさん……っ」
「……!」

 『可愛い』という言葉がデルヴァさんのウィークポイントなのは間違いない。
それを俺が口にするたび、彼女の耳がビクビクッと痙攣し、頬がほのかに染まるのがわかる。

「や……やめろ。することはする。だから甘やかすな……褒めるな、んッ……わ、私を女扱いする、な……ぁ……っ。むずがゆいっ……!」
「でも、女の子扱いされるために俺を呼んだんですよね。俺とセックスして、子どもを授けてもらうために来たんですよね?」
「そうだ、その通りだ! だが……あくまで私はダークエルフの繁栄のため、に……んぁんんっ!?」











 俺がデルヴァさんの無防備な乳房に触れると、ぶるんッ、としなやかな膨らみが前後に跳ねた。

「は、ぁ……アッ、あぅぁあっ……! な、何をする……ッ」
「想像よりずっと敏感なんですね」
「ば、馬鹿者が……! 余計なことは言わなくていい……ッ。そ、そのまま続けろ……ぉっ」

 これが性交渉に必要な展開であることは知っているのか、罵りながらもデルヴァさんはおっぱいいじりをやめろとは言わなかった。
 が、奥歯を噛みしめ、声を漏らすまいと踏ん張っている姿からは……意地でも羞恥を堪えきってみせるという強い意思が感じとれ……それが、逆に俺のムラムラに火をつけた。
(めちゃくちゃに喘がせてみたい、この鉄面皮を崩してトロットロに犯したい!)

「……ッ」

 緊張しているのか、身体を硬くしているデルヴァさんに後ろからのしかかる。

「っ……くぅ……、はぁ、はぁ……な、何をもたもたしている……!」

 ガチガチになってはいるものの、彼女の身体は温かく……ダークエルフといえども人と同じ、生きた肉体であることがしっかりと感じとれた。

(……う、お尻にモノが挟まって気持ちいい……!)

 まだズボンを下ろしていないから、布ごしの感触ではあったけれど、それでもわかるくらいに突き出された臀部の張り、その弾力は俺を滾らせた。

(直接、直接こすりつけたい……!)

 猛然とチャックを下ろし、ズボンを脱ぎすてて再び密着すると、つるんとした剥きたてのゆで卵のような尻肉でペニスが滑って昂りが抑えきれなかった。

(俺の肌と全然違う……なめらかで、光を反射して……。照らされた褐色の肌ってこんなにもエロくてなまめかしいものだったのか……)

 既に先走りを滲ませた亀頭で、プニ、プニ、と飽きずにお尻をつついていると、こわごわとこちらを見つめていたデルヴァさんが驚嘆の声をあげた。

「ンンッ……そ、それが……貴様の……? はぁっ、そんなにも巨大なのか……。本当にそんなものが私に入るのか……?」
「試してみますか……っ?」
「あ!? い、いや、まだ心の準備が……! あぅっ!? くぅっ……あああああっ……!」

 丸いお尻の曲線から、奥まった脚の間……。
 デルヴァの割れ目に男根を移動させ、くちゅっ……と肉笠で刺激する。

「はぁ、あ……う! 大きい……やはりそんな大きなもの、入らない……! 無理だ、あっ、入るわけがないぃ……っ!」

 いやだいやだと暴れる彼女の、胸をぐにゅううっ、ムニュッ! と握りしめる。

「ひ……ぅ、ああああっ……!」

 上半身では俺の手に乳房をもてあそばれ、下半身では誰も触れたことのない花弁にペニスをあてがわれ……さすがの女将軍も混乱してしまう。

「あ、ダメだ、やめろ……! 入らない、太すぎる……っ」

(嫌だと言われれば言われるほど……なんだ? もっといじめたくなる……!)

 にちゅっ……!
 俺が腰を動かし膣口に肉茎の照準を合わせると、デルヴァさんはビクビクと肩を震わせる。

「やめろっ……壊れてしまう、そんなところは鍛えていない……! ッああああああっ……!?」

 ずにゅぅううううっ、と面白いくらい簡単に亀頭がめりこんで、すぐに熱い肉壁の温度が感じとれた。

「あぐ!? い、や……いやだ、あッ!? ああああああっ……あああああッ……!?」

 ズンッ、と強引に挿入すると、すぐに子宮口……デルヴァさんの蜜壺の行き止まりにぶつかって、お互いに心地よい衝撃が炸裂した。

「ッは……、はぁああああっ!? なんなのだ、なんなのだこれは……ぁああああっ!?」

 ガクガクと腰を痙攣させ、割り拡げられた肉穴からは無限に潮を噴出する。

「あひぃいいいッ……こんな、こんな辱めを……この私に! 許さんぞ……っ、はぁうっ!? ゆ、ゆるひゃ……ゆるひゃんん……! あッ、んぐぅううっ、ぐぅうううう……っ!」

 どうやら一度入れられただけで絶頂してしまったらしく、目を白黒させながらデルヴァさんは己の快楽をどうしていいかわからずに悶えていた。

「あッ、嘘だろう……っ? な、なぜこんなに気持ちがいいのだ……!? こ、子作りに……子作りにこんな快感、ひ、必要ない、のに……! あぅっ! あっぁっあっ!?」

 まだ動いてもいないうちから、デルヴァさんの反応は過剰だった。
 身体をくねらせ、必死に快感を逃そうとし、今まで知らなかったメスの喜びに翻弄されてただわめくだけ。

(……セックスするために生まれてきたみたいに、感度は抜群……。いや、敏感すぎて可哀想なくらいだ……)

 そう頭では考えていた。
 けれど、苦悶するデルヴァさんのシロップ駄々漏れの媚肉にねぶられ、しゃぶられてチンポの方はこれ以上ない興奮に、とっくに理性を失ってしまっていた。

(もっと……もっと悲鳴が聞きたい、俺のチンポでよがり狂う、情けなくていやらしい姿が見たい……!)

 ぐちゅっ! ぬちゅ、ぬぷっ……ぬぷっ、ずちゅっ!
 ……俺が一方的にピストンを開始すると、予想通り女将軍はされるがままで反撃も抵抗もできなかった。

「んぁおっ!? おぅっ、ひ、ぃ……ひぃいっ! んなっ、なんだッこれは……ぁ、あひぃっ……! し、知らない……こんなものは知らないぃいい……っ!」

 涙声になり、必死に俺を振り払おうとしてくるデルヴァさん。
 けれどもちろん、ここまで来て中断なんてするわけがない。

(もっと深く、もっと強く……!)

 パンッ、パンッ、と尻肉に股間を打ちつけながらチンポの喜ぶ角度を探していると、デルヴァさんのいつもらんらんと輝いていた金の瞳がうっすらと涙に潤んでくる。

「んぉ……お、おおおおおっあっ!? あッ、んんん……ッ! は、ぁ……ッ、あああああっ……! やめろ、やめろ、やめろ、やめ……あぁんんんっ!?」

 涙を浮かべて、ひたすら快感に耐えるデルヴァさんを貫き、肉棒を抽送し続けていると、彼女の肩で鎧がガッシャガッシャと鳴り響いて、戦士を犯していることを実感させられる。

「あっ、んっぐっ……んんぅ……! っはぁっ……、めくれる、内臓がめくれるぅ……!」











 俺の肉笠がズリズリと内襞をこすり下げ、拡張していく感覚が怖いらしい。

(ううん……? 感じてはいるみたいなんだけど、あと一歩、何かが足りないな……)

 愛液をペニスに絡みつかせながらも、淫らに喘ぐには最後の一線を越えられないデルヴァさんの股間をまじまじと見下ろして……俺はひとつのアイデアを思いついた。

(そうだ、ここをいじってみよう)

 片胸は揉んだまま、右手でムチッと尻たぶをかきわける。
 そしてその指で、俺はデルヴァさんのアナルの入り口をくにゅくにゅといじってみた。

「……!? な、何をしている!? そ、そこは尻穴だ……ッ! んぁ……あっ、こ、子作りには関係のないば、しょ……んぁふぅううううっ!? ひぁあああああぁっ!?」

 びくっ、びくっ、びくびくっ……とデルヴァさんの全身がわなないて、膣奥からドッと愛液が溢れ出す。

「んぁああああ……♪ ひゃめっ、やめ、りょ……やめりょぉおお! 尻穴っ、あぁっ……尻穴は弱いんだ……ッ! あっ、おかしくなる、おかしくなりゅ……ぅ! ひゃめ……あぅううううっ! あぁっ! くすぐるな、指を入れる、なァ……! あああああッ……!」

 大声を上げて官能の渦に巻き込まれていくデルヴァさんの、膣内の締めつけがどんどん上昇していく。
 にゅちちっ、ぷちゅぷちゅぷちゅ、と卑猥な水音をたててペニスにしがみつくその膣圧は、チンポをもぎとろうとしているかのように凶悪だった。

「ひ、引きずりこまれる……! うぁ、こ、ここまでお尻で感じるなんて盲点だった!」「か、感じてなんていにゃいぃ……! あぐっ、んっ、ぐっ、ふぅううっ……! 今すぐ尻から手をはな、んっ、はにゃっ、せ……放せぇええっ! あぅっ! うううっ!」

 だらだらと失禁のごとく蜜汁を垂れ流すデルヴァさんの、ぐずぐずに蕩けた穴をひたすらに蹂躙する。

「ひィ……ああああっ、イクっ、いぐぅ……! イグっ……! あッ、あぁああっ……! アッ、ぁっ、アっ……!!」

 ぐっぽぐっぽとあたり一面に聞こえるくらいの粘着音を撒き散らしながら、デルヴァさんは力み、俺のモノを締めつけながら絶叫する。

「ッああああああああああーッ!! ああ! いや、だ……イっグぅううううーっ……!」

 イッて気が緩んだのか、デルヴァさんのアナルの皺が広がり、直腸内にぬるんと指先がもぐりこむ。

(あ、あ、手とアソコ、両方あっつくて……すごい。デルヴァさんはおまんこもお尻も、どこもかしこも溶かされそうなくらいに熱い……っ!)

 いつか今挿れている膣穴だけじゃなく、後ろの穴にも入れてみたい。
 デルヴァさんの全ての穴を、口も、アナルも、耳も、鼻も、どこもかしこも俺の精液でマーキングしてみたい。
 そんな妄想に自分で勝手に興奮して、俺はまず1発目とばかりに柔らかな濡れた肉襞に白濁汁を注ぎこんだ。

「っああああ……ユウイチぃい……ッ!」

 びゅるっ! びゅるッ、びゅくっ……どぴゅっ! ぶびゅるっ……!

(全部、ぜんぶ、俺のものだ……っ!)

 喘ぎ、背をそらしながら子種を受け取るデルヴァさんの子宮口を射精真っ最中の亀頭でニチニチと突き上げながら、俺は心に決めていた。
 これからもずっと、デルヴァさんに受精してもらおう。
 ひとり目も、ふたり目も、10人目だってデルヴァさんに産んでもらおう、ずっとずっとこうやって、幸せな射精をさせてもらおう、と……。


※   ※   ※



「……ぁ……。気を失っていたのか、私は……」

 ようやく目を覚ましたデルヴァさんは、自分が俺の腕の中にいたことを察すると複雑そうな表情になった。

「恥ずべき振る舞いを貴様には見られてしまったな。女騎士として最低の所業だ」
「でも可愛かったですよ」
「ぁ、う……! 何がだ! こ、子作りとはいえ、あんな風に一方的に責められ何度も達し、果てには甘えた声ですがってしまった……」
「デルヴァさんが攻めたかったってこと?」
「う、うむ……だがどうしてなのだろうな。お前に触れられると……力が抜けて、誰にも見せたことのない顔をしてしまう」

 ふぅ、と息を吐くデルヴァさんをそっと抱きしめる。
 怒られるかと思ったけれど、彼女は小さく俺の肩に頭を寄せてきた。

「その……ユ、ユウイチさえ良ければなのだが……、もう一度……」
「え?」
「も、もう一度……抱いてもらえないか? んっ……」

 恥ずかしそうに呟いたデルヴァさんが、俺に口づけし……そっとその手でこちらの頬を包みこんだ。
 ちょうどその時だった。

「や、や、や、やっぱり救世主どのは、おぬしにだけは渡せんぞ!」

 ドウッ、と鈍い爆発音が響き、大賢者ノルが俺達の間に割り込んできた。

(……ぜ、全力で魔法を撃ってきた!?)

 言葉を失う俺を助けたのはデルヴァさんだった。
 ノルの攻撃を食らった瞬間、彼女は片腕でそれを弾き返し、俺と共に真横に転がる。

「……今さらのこのこと……! どうやら殺されたいらしいな!」

 目にも止まらぬ速さで立ち上がり、ノルに向かって駆けようとしたデルヴァさんは、相手が構えた杖がまばゆくきらめいていることに気が付いた。

「そ、その魔法は……!」
「ああ、そうじゃ。鈍いおぬしが良く察したのぉ。これは転移……救世主どのをこちらに呼びよせた大魔法……!」
「え、何? 何? どういうこと?」

 突然の展開についていけず、のっそりと起き上がった俺は知った。
 ノルが笑っていないこと、そしてデルヴァさんも同じく……険しい表情で対峙していることを。

「救世主どのは、一旦わらわと元の世界に戻ってもらう! おぬしのいない、ヒトの世界にな……!」
「ま、待ってくれ! ノル、俺はデルヴァさんと……!」

 もっと子作りがしたい、今だって、2回戦に突入するところだったんだ。
 ……そう説得しようとした時点で、周囲が鳴動し、視界が眩むほどの閃光が放たれる!

「邪魔者は消えよ! く・ら・え……っ!」

(……? 俺の転移と同時に、デルヴァさんを攻撃しようとしているのか?)

 2種類の魔法を同時に放つことが、そもそも可能なのかはわからない。
 けれど、もし大魔法使いを名乗るノルにそれが容易いことならば……、わずかにでもその可能性があるのなら、俺の行動はひとつだった。

「デルヴァさん! 俺が盾に!」

 無我夢中で飛び出した俺は、そこでどうやら気を失ったらしい。

「ユウイチ! ユウイチっ……! なぜ私なんかをかばって……! あ、あああ、ああああ……! こんなことなら……! もっと、もっと素直になればよかった……ッ」

 遠く、聞こえてくる泣き声と……額に触れる温かな感触。
 悔やむ声に、俺は死んだのだろうか、と恐怖していると……耳にニャーン、という猫の声が届いて異変に気付いた。

(ね、こ……猫? それに、なんだ……? この土の感触。まるで布団の上みたいな……)

「ユウイチぃいいいいっ!」

 ぽたぽたと俺の身体に涙を落とすデルヴァさんの、号泣がぴたりとそこで止まった。

「……む? こ、ここは……どこだ?」

(も、もしかして……!)

 がばっ、と起き上がると血も出ていない、息も止まっていない。

「……良かった! ユウイチ……っ!」

 安堵するデルヴァさんと一緒に、元いた世界……ノルの言っていた『ヒトの世界』、そこで俺が暮らしていた部屋の風景が見えて、事の流れを理解する。

「転移……魔法のほうだったのか……」

 つまりは、俺達ふたりは現代に転移してしまっていたのだった。







  ◆◆◆つづく◆◆◆

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